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表情を加えた文字の組み合わせ
複数の文字の組み合わせで難しいのはバランスです。言葉によっては異なりますが、漢字は大きく平仮名は小さくする関係性で比較的読みやすい構成になります。また、字間(文字と文字の間)はなるべくツメルことで全体をコンパクトに見せる効果も生まれます。
ポイント①=文字の組み合わせも面の配置(レイアウト)で考えてみる。
ポイント②=カタチや線にアクセントをつけることで、効果的な表現を探る。
構図⑪では、少し動きを感じさせる表現で4文字をたてに構成しました。面の構図で分かるように、たて長の「寒」に対して、よこ長の「入」の組み合わせを作り左右ゾロエにしています。平仮名は小さめで、漢字の面に入り込むように字間をつめたレイアウトにしています。大きさが同じで均等の正方形が4つ並んだ構成では、面白みが足りないレイアウトになる恐れがあると思います。
【その他の文字表現のアイデア】
個性の強い筆文字は既製のフォントよりも、受け手側はそれを見ただけで何らかの「感じ」を受ける場合が多いはずです。使い方によっては「飾り」的な意味合いも強くなります。筆文字は、さまざまな使われ方によってその効果と役割をもちながら、デザインの印象を形づくっています。ここではその他の「ヘン」や「ツクリ」を工夫しながら、線質や文字の組み合わせで表現のアイデアを考えてみました。
『逸品』では、コミカルな表現をテーマに書いています。横の破線を分けると「免」の幅の広さが違います。通常イメージする文字のボリューム感の違いや、「しんにょう」の短さなど、アンバランスな要素をカタチで表現することにより、面白さを感じさせる構成にしています。「品」は3つの「口」の形をいびつに変化させ、単調にならないように組み合わせています。
『捨てる』では、稚拙感のある表現をテーマに書いています。横の破線を分けると「舎」の上部が大きく、「てへん」や「口」がそれに比べて小さいのが分かります。頭でっかちのスタイルにすることで素朴で稚拙感のある表現に近づきます。線にはボリューム感を持たせ、全体的にゆっくりとした筆運びで構成しています。
『喝!』では、迫力感のある表現をテーマに書いています。力強い線は言うまでもありませんが、細部の箇所も線の強さを保ち、スピード感や鋭さ、効果的なカスレで迫力を感じさせたいものです。また、ビックリマークもしっかり書くといいでしょう。
『田園』では、ちょっと優美なエレガンスのある表現をテーマに書いています。特長は「くにがまえ」が五角形にデザインしていることです。「田」は少し曲線的な輪郭に対して、「園」は角張った文字にして変化を作っています。画数が大きく違う組み合わせでは、太さでボリューム感を整えることも考えるといいでしょう。
『渋滞』では、慌ただしさを感じさせる表現をテーマに書いています。ここでは赤い破線で分かるように、斜のラインに沿って文字に斜体をかけています。見やすいスタイルを保つためには、一定の決まりの中でレイアウトしていくといいでしょう。
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「知覚」デザイン考 -メージの創出-
文字をデザインする狙い
部首のデザインを工夫して、文字表現のバリエーションを増やす
表情を加えた文字の組み合わせ
イメージしやすい文字をデザインする
文字をグリッドに構成する