久木田ヒロノブ (くきたひろのぶ)
1964年生まれ、横浜市在住。8才から書を学び、1981年文化庁後援第21回社団法人日本総合書芸院展に於て学生部・文部大臣賞受賞。クリエイティブディレクターとして広告デザインを手掛けるほか、デザイン書道家としてテレビCM、映画タイトル、店舗ロゴ・ポスターなど幅広く筆文字作品を手掛ける。
デザイン書道の講師として指導に携わり、全国でワークショップを展開し多くのデザイン書道家を輩出している。2019年モリサワより筆文字フォント「剣閃」をリリース。ユニクロUT2020年春夏コレクションでコラボ。「SHODO ART」2作品を発表。
- 株式会社アドシアター 代表
- 久木田デザイン書道塾 主宰
- 一般社団法人 日本デザイン書道作家協会 理事長
- 「日本のデザイン書道家」編著者
- 「日本の文字クリエイター」編著者
ご挨拶
「和」というものは日本人に共有の美学があり、自然と身に染みているものです。そのなかでも「書」は和を印象づける日本の大切な文化と言えるでしょう。古典書道とデザイン書道は相対的な関係にあるものの、デザイン書道はこの美意識から通じる新しい可能性と、時代の息吹を体現した存在感があるように思います。
文字と向き合うなかで、そのルーツや文化、書の奥深さを知ることはとても大切です。甲骨、金文、木簡にはじまって、書家は生涯を通じて古典のさまざまな書風をマスターしていきますが、しかし、それは一生かかかっても不可能な量だと思います。ただ、その中から自分自身の感性と現代のスピリットに響きあうものを作り出すこと、そして文字が何を伝えたいのかを示すことが文字クリエイターの役割だと感じています。
今、広告営業は提案力の時代だと思います。広告市場における急激な需要減退や広告形態、生活者の趣味志向も多様化して消費スタイルが変わるなか、今後クライアントとは新たな関係性を築くことが重要になっていくように思います。次世代広告ビジネスでも必要なものは人材であり、クリエイターには当然これまで以上に高いクリエイティビティや柔軟な発想力も期待されます。こうしたデザインへのアプローチや考え方は、自分ならどうする、といった問いかけを常に自分自身で行い、新しい自分を発見していくことが良いクリエイティブを続けていく秘訣だと考えています。「和」をモチーフにした現代的なデザイン展開は、日本人の粋やスピリットを考慮して生み出され、幅広く確かに存在しています。このデザイン書道という分野が、書の新表現ジャンルの時代の担い手として、現代的発展を目指していく必要があると思います。
テレビCM用文字
- 日清食品/「今年のどん兵衛は」篇「三度味わう」篇(中居正広・石川紗彩・秋月三佳)
- AOKI/「上戸さん書き初めをする」篇(上戸彩)
- エビスビール/「春は桜鯛」篇 「夏、うなぎ登り」篇(筧利夫)
- 資生堂/エリクシール「挑戦する人」篇(小泉今日子)
- ユニリーバ/Doveシャンプー(酒井法子)
メディア
- NHK「首都圏ネットワーク/文化流行最前線」
- TBS報道特番「筑紫哲也・安住紳一郎〜真実の衝撃!報道2007」ほか。
- FNN「スーパーニュース」
- 東京新聞「サンデー版・大図鑑シリーズ」
- 毎日新聞「ウオッチング」他
- NHK「おはよう日本」(関東甲信越)
掲載書籍
- 「書を知る2」三栄書房
- 「文字は語る」ワークスコーポレーション
- 月刊誌DTP WORLD「商業書道の職人」ワークスコーポレーション
- 「墨」200号 芸術新聞社
- 「上撰美麗年賀状」宝島社
- 他、年賀状書籍多数